これはまた危険なニュースだなぁ・・・。
ハワイで個人用ダムが決壊。
死亡者も出ているとか。
>>ダム検査の緊急権限発動、決壊受けハワイ州政府(CNN)
アメリカでは個人がダムを持つということは良くあるそうです。と言っても小型の貯水池のようなものですが、それが老朽化で至る所で決壊の危機に迫られているそうです。そんな中、ハワイではついに決壊。行方不明者、死亡者まで出る始末・・・。
ちなみに昔、田中康夫長野県知事が提唱した「脱ダム宣言」の理論の元のひとつとなっているのが、「アメリカではダムを撤去し始めている」というモノ。しかしアメリカでのダム撤去は堤高の高いハイダムではなく、ハワイで決壊が起きたような個人所有の小型ダムがほとんどだそうです。
さらに余談ですが、「脱ダム宣言」の余波をモロに喰らって建設が中止された浅川ダムの流域住民に示された「ダム代替案」は、流域住民を十分に納得させる事ができず、しかも「ダム代替案」そのものが堤高30mから45mの「堰堤」を持つ「河道内遊水池」であった事から、「脱ダム宣言」の理論が事実上崩壊している事を物語っています。なお、堤高15m以上のものは河川法上の定義では「堰堤」ではなく「ダム」であり、「低けりゃダムじゃない」と田中知事が苦し紛れに発言しているのが、まるで聞こえてくるかのようです。結局は「脱ダム」を訴えておきながら、「やっぱりダムは必要でした」と彼は認めるわけにはいきませんからね。認めたら知事を辞めざるをえないだろうしw
そこで、勘違いしないで欲しい。このハワイのニュースを受けて、「ほれ見ろ、言わんこっちゃない。ダムは危険で不要じゃないか」と思うなかれ。ハワイ(もしくはアメリカ)のダム事情と日本のダム事情では、大きく異なる上に、土堰堤とコンクリートダムではモノが全く違う。15mを超える個人所有のダムが日本国内にあるという話は聞いたことがないし、仮にそうしたダムがあった場合、日本では管理が行き届いているはず。
だからこのニュース記事を受けて、勘違いするのは早計という物です。