大戸川ダム建設中止広がる波紋


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淀川水系で先月建設中止が決定した大戸川ダム。このダム建設に伴って水没予定地に住んでいた人々は、苦渋の決断で先祖伝来の地を離れた人もいると言うので、何とも酷い話です。
下流に住んでいる人々が、長年水害に苦しんできたから、という理由を聞かされて移転を了承したのに、利水にばかり囚われて、治水の事が疎かになっていて、この結末・・・。
しかもこのニュースの被害者は、無駄な移転をさせられた地元住民ばかりではありません。
琵琶湖の下流域において洪水被害を防ぐために、瀬田川の南郷洗堰を国が閉鎖しますが、その為に犠牲になる地域もあるそうです。大戸川ダム建設によってこの被害も軽減されるはずだったのに、南郷洗堰は今もなお国が独自の判断で操作が出来るらしく、こちらの件についても聞き入れてもらえないのだそうです。
琵琶湖の生態系保全を訴える環境団体は、「県や大津市は経緯にこだわらず、国と協力し、ダム以外の方法で環境に配慮した治水のあり方を探るべきだ」と言っているそうですが、苦渋の決断で移転した地元住民の感情はどうしたものでしょうか?環境団体の意見ももちろん聞き入れるべきだとは思いますが、思いっきり地元住民は蚊帳の外・・・。彼らも長年、補償交渉やら何やらで大変苦労が多かったはず。南郷洗堰閉鎖によって被害の出る地域も蚊帳の外。
果たして国民のための政治が行われているのか、甚だ疑問を感じずに入られません。
URLダム便覧の大戸川ダム
URL国土交通省近畿地方整備局大戸川ダム工事事務所

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